『自民党大勝』 衆議院選挙の結果から見えてくるもの | Doronpaの独り言

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2005年9月11日20:00過ぎ、選挙結果予測がテレビ各社で一斉に流されました。
あの86年の中曽根康弘総理(当時)による『死んだふり解散』以来の自民党の歴史的大勝、300議席を超えるとの事です。
連立与党による全常任委員会の過半数を占めることが出来る『絶対安定多数』が約束された勝利です。

この自民党の歴史的大勝の一因は、民主党の失策による有権者の揺り戻し的反応ではなかったかと考えます。

郵政選択という自民党の土俵に乗ってしまい、それも最初からならともかく、途中から切羽詰ってという形であったため、有権者には改革への反抗者というマイナスイメージを抱かせてしまったと思います。
もちろん、
小泉総理の劇場型選挙によるイメージ優先・郵政一本槍の選挙対策が功を制したともいえますが、その対抗軸を明確に民主党が打ち立てられなかった事が何より敗北の原因だったように思います。

また、民主党のマニフェストなどを見るかぎり、仮に民主党に政権が移った場合の危険性も有権者の民主離れの原因だったのではないでしょうか?
構造改革・政治改革など内政面の問題も多々ありますが、特に外交面で(恐らく旧社会党系勢力に引きづられて)
中韓朝への土下座外交の再開とも取られかねないような政権公約を出すなど、非常に問題のあるマニフェストでありました。そういった民主党の危険性に有権者がNoを突きつけたことは、ある意味これまで外交に無頓着であった国民の意識の変革の始まりではないかと思います。

さらに民主党内の岡田執行部に対して、小沢 + 管 + 鳩山連合という確執が表面化したのもマイナスでした。党内が一致結束して選挙にあたるという雰囲気ではなかったのではないでしょうか?

前回の参院選での民主党の総得票率や、今回の保守の潰しあいとも取れる刺客選挙から自民党が勝利する場合でもかなりの僅差での勝利になるのではないかと思っていましたが、有権者の意識の変化は予想以上でした。
これは大変歓迎するべき事で、これまで政治そのものに興味を持たなかった人たちが、自分で考えた結果として『よりましな』政権選択であっても自民党を選んだと思うのです。確かに今の自民党は手放しで褒められたものではないと思いますが、民主党が政権を取る危険性と比較した場合、どう考えても自民党に政権を取ってもらわなければ困るのです。

この選挙結果で政界は激変するでしょうが、自民党にとって歴史的大勝が『
公明党離れ』につながり、そして一部の自民党議員による公明党との連携による『人権擁護法案推進』や『新しい国営の無宗教追悼施設建設』の動きを封じることになってくれればと願います。
また、今後民主党は早急に党の建て直しを図らなければならないでしょう。「過半数を取れなかったら辞任する」と公言した、ジャスコ岡田に代わる新たな民主党の顔を選ぶ必要に迫られるでしょう。個人的には西村真吾辺りに代表になってもらえば民主党もかなり変わると思うのですが・・・。

今回大敗を喫した民主党ですが、それでもやはり今後の二大政党政治へ向かう過程を考えれば、その存在は必要であり、自民党が道を踏み外さないように、何時でも政権交代できるんだというプレッシャーをかけられる対抗政党を目指して欲しいと思います。
二大政党政治に近づけば、対立軸というのは根本的に変わるものではありません。まだ二大政党政治の経験のない日本では、根本的な政策や方針などが対立しなければ二大政党政治ではないと思う人もいますが、実際本家たる米国や英国を見れば、共和党と民主党、労働党と保守党など数年~十数年単位で政権党が代わっていますが、国家の根本が代わるということはありません。二大政党政治に向かえば、土台の部分が似通ってくるのは必然なのです。そうでなければ、政権を担える対抗政党は生まれないといえるでしょう。

こうして考えれば、今の民主党には与党に対する対抗政党として政権を担える力がないということでもあり、今後この部分での党内の大改革を進めなければ、2年後の参議院選挙でも敗北、そしてかつての社会党と同じ運命を辿ることになるのではないでしょうか?
有権者が何故民主党にそっぽを向いたのかを分析し、内政・外交・防衛・経済で対抗政党として存在価値をアピールできる正当に生まれ変わって欲しいと願うばかりです。

今回の選挙の結果が今後どのような影響を私たちに及ぼすのか、その都度立ち止まって私たちも考えていく必要があると思います。



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